海外ビジネス会食で失敗しない 荷物(バッグ・上着など)の置き方マナー
はじめに
海外でのビジネス会食やフォーマルな食事の場では、料理や会話のマナーだけでなく、持ち物の扱いにも気を配る必要があります。特にビジネスパーソンは、書類やPC、あるいは防寒具など、ある程度の荷物を持って会食に臨むことが多いものです。こうした荷物をスマートに管理することは、周囲への配慮を示すとともに、自身の立ち振る舞いをより洗練されたものに見せる上で重要となります。
ここでは、海外のビジネスシーンでの食事において、バッグや上着といった荷物をどのように扱うべきか、基本的なマナーをご紹介します。
上着(コート、ジャケットなど)の扱い方
コートや厚手のジャケットは、会場に入る前に脱ぐのが一般的です。
- 入店時: レストランや会場の入り口で、スタッフに上着を預けることができるクロークやサービスがあるか確認します。利用できる場合は、スマートに預けましょう。
- クロークがない場合: 椅子に座る前に、上着を丁寧に畳みます。男性の場合は椅子の背もたれにかけることが多いですが、裏地が見えないように、また通路の邪魔にならないように配慮が必要です。女性の場合は、椅子の上に置くか、バッグとともに椅子の横に立てかけることもあります。ただし、椅子の背もたれが低く、地面に引きずる可能性がある場合は避けるべきです。
- 注意点:
- 椅子に無造作にかけたり、床に置いたりすることは避けるべきです。
- 通路側にかけると、他の利用客やスタッフの邪魔になる可能性があるため、壁側にかけるのがより丁寧とされます。
- 高級なレストランやフォーマルな場では、スタッフが椅子の用意や上着の預かりを申し出てくれることがあります。その際はスムーズにお任せするのがスマートです。
バッグの置き方
バッグは、テーブルの上には置かないのが基本的なマナーです。
- 推奨される場所:
- 椅子の横または足元: 比較的小さなバッグであれば、椅子の横や足元、通路の邪魔にならない範囲に置くのが一般的です。ただし、床が汚れていないか、濡れていないかなどを確認しましょう。
- 膝の上: 小さなクラッチバッグやポーチなどは、膝の上に置くこともできます。ただし、食事が始まる前に別の場所に移動するのが適切です。
- バッグ用のフック/スタンド: レストランによっては、テーブルの横にバッグをかけるフックや、床置き用の小さなスタンドを用意している場合があります。これらがあれば積極的に利用しましょう。
- 予備の椅子: 同席者がいない場合や、比較的カジュアルな場では、空いている椅子の上に置かせてもらえることもあります。事前にスタッフに確認すると丁寧です。
- 避けるべき場所:
- テーブルの上: 食事のスペースを狭め、見栄えも良くないため、厳禁です。
- 通路: 他の利用客やスタッフの通行の妨げになります。
- 椅子の背もたれ: バッグが滑り落ちたり、椅子のバランスを崩したりする可能性があります。
その他の荷物(書類、PCなど)
ビジネス目的の会食では、書類やノートPCなどを持ち歩いていることもあります。
- 事前に整理: 会食の場に必要のないものは、ホテルの部屋などに置いてくるのが理想的です。
- 置く場所: バッグと同様に、通路の邪魔にならず、かつ目立たない場所に置きます。椅子の下や、可能であればクロークに預けることも検討します。
- 取り出し: 会食中に書類などを取り出す必要がある場合は、事前にその旨を伝え、スマートに行いましょう。不必要に広げたり、周囲に見えるように放置したりするのは避けるべきです。
まとめ
海外でのビジネス会食における荷物の管理は、単なる持ち物の整理だけでなく、同席者やレストランへの配慮を示す重要なマナーです。上着はクロークを利用するか、スマートに椅子にかけるか畳んで置き、バッグはテーブルの下や横、バッグ用のフックなどを活用しましょう。通路を塞いだり、周囲の邪魔になったりしないよう常に意識することが大切です。
多忙な中でもこうした細部に気を配ることで、海外でのビジネスシーンにおけるあなたの信頼性や洗練された印象をさらに高めることができるでしょう。会食の場に合わせた適切な荷物の扱い方を身につけ、自信を持って臨んでください。