海外ビジネス会食で自信をつける 入店から着席、最初のオーダーまでのスマートなマナー
はじめに:第一印象を大切に
海外でのビジネス会食は、単に食事を共にする場ではなく、関係を築く重要な機会です。特に会食の冒頭、入店から席に着き、最初の飲み物をオーダーするまでの短い時間は、その後の雰囲気や相手からの印象を左右する大切な場面となり得ます。多忙なビジネスパーソンの方々が、自信を持ってスマートに臨めるよう、この段階での基本的なマナーをご紹介します。
入店時の対応とコート・荷物について
レストランに到着したら、予約している旨を伝え、案内に従って入ります。
- コートや上着: クロークや入口付近でスタッフが預かってくれる場合は、お願いするのが一般的です。預ける習慣がない場合やカジュアルな場では、椅子の背にかけるか、隣の空席に置くこともありますが、汚れないよう内側を外にするなどの配慮をするとより丁寧です。
- 手荷物(バッグなど):
- 小さなバッグであれば、椅子の背もたれと自分の間に置くか、膝の上に置くことが可能です。
- ビジネスバッグなど大きな荷物は、床に直接置くことを避けるのがマナーとされます。用意された荷物置きがあればそこへ、なければ椅子の横の床に立てかけるか、スタッフに相談するのが良いでしょう。通路の邪魔にならないよう注意が必要です。
席への案内と席次について
スタッフがテーブルへ案内してくれますので、落ち着いて従ってください。
- 席次: フォーマルな会食では席次が決まっていることが一般的です。ホストがいる場合は、ホストが示す席に着席します。席札がある場合は、自分の名前を確認して着席します。迷った場合は、ホストやスタッフに尋ねると良いでしょう。
- 着席: 席に着く際は、椅子の左側から回り込んで座るのが洋式のマナーとされます。荷物などを移動させてから、静かに着席してください。
同席者への挨拶と簡単な会話
着席したら、同席者と改めて挨拶を交わします。
- 挨拶: 目を合わせ、「本日はよろしくお願いいたします」といった簡単な挨拶を交わします。すでに面識がある方とは「またお会いできて光栄です」といった言葉を添えることも可能です。
- 簡単な会話: 食事が始まるまでの間、簡単な自己紹介や、天気、お店の雰囲気など、当たり障りのない会話をすると場が和みます。ビジネスの話は食事中に行われることが多いですが、開始のタイミングはホストに合わせるのが一般的です。
最初の飲み物(アペリティフなど)のオーダー
着席後、まず飲み物を聞かれることが一般的です。これは「アペリティフ(食前酒)」であることが多いですが、アルコール以外を選ぶことも全く問題ありません。
- オーダー:
- ホストがまとめてオーダーする場合や、各自がオーダーする場合など様々です。基本的にはホストの指示や場の流れに合わせます。
- 何を頼むか迷う場合は、ビール、ワイン、ミネラルウォーター、ジュースなどが無難な選択肢です。
- アルコールを飲まない場合: ミネラルウォーター(炭酸あり/なし)、ジュース、ノンアルコールビールなど、多くの選択肢があります。「アルコールはいただいておりません」と伝え、代替となる飲み物をスマートにオーダーしてください。この際、理由を詳しく述べる必要はありません。
- おすすめを聞く: メニューに詳しくない場合や、そのお店の特別な飲み物を知りたい場合は、スタッフにおすすめを尋ねるのも良いでしょう。
- 乾杯: 最初の飲み物が揃ったら、乾杯をすることが多いです。乾杯のマナーについては、別途ご確認ください。
まとめ
海外でのビジネス会食における、入店から最初のオーダーまでのステップは、スムーズな会食のスタートを切る上で重要です。ご紹介した基本的なマナーを実践することで、自信を持って落ち着いて振る舞うことができ、同席者との良好な関係構築に繋がるでしょう。細部まで気を配ることで、洗練されたビジネスパーソンとしての印象を与えることができます。