海外ビジネス会食で役立つ デザートの基本マナー
ビジネス会食の締めくくり:デザートのマナー
海外でのビジネス会食は、食事の提供順序に従って進みますが、その締めくくりとして供されることが多いデザートも、スマートにいただくことで好印象を与えられます。多忙なビジネスパーソンにとって、最後の印象は非常に重要です。ここでは、海外でのビジネスシーンやフォーマルな食事で役立つデザートの基本マナーを簡潔にご紹介します。
デザートを楽しむための基本
デザートは食事の最後に出される甘味やフルーツ、チーズなどを指します。コース料理の一部として提供される場合もあれば、食後の飲み物と共に運ばれる場合もあります。
カトラリーの使い方
デザート用のカトラリーは、通常、メインディッシュのカトラリーとは別に用意されています。食事が始まる前にテーブルの奥の方に横向きに置かれていることが多いです。デザートが出されたら、この専用のカトラリーを使用します。
- フォークとスプーンが用意されている場合: 右側にスプーン、左側にフォークが置かれているのが一般的です。ケーキなど固形物にはフォークを使い、アイスクリームやムースなどにはスプーンを使用します。両方使う場合は、右手にスプーン、左手にフォークを持ち、フォークでデザートを固定してスプーンでいただくといった方法もありますが、基本的にはデザートの種類に応じて使い分けます。
- スプーンのみの場合: アイスクリームやプリンなど、スプーンだけでいただけるデザートの場合です。
- フォークのみの場合: フルーツやタルトなど、フォークだけでいただけるデザートの場合です。
食べ方のポイント
- 一口大に: ケーキやタルトなど切り分ける必要があるデザートは、一度に食べる分だけを一口大にカットしてから口に運びます。
- 音を立てない: スプーンやフォークが皿に当たる音を立てないよう、静かにいただくことがマナーです。
- ゆっくりと楽しむ: 慌てて食べるのではなく、会話を楽しみながらゆっくりと味わうのが良いでしょう。
よくあるデザートとマナー
ビジネス会食で出されることが多いデザートの種類ごとのポイントです。
- ケーキ、タルト: フォークで一口大に切り分けます。スポンジやタルト生地が硬い場合は、フォークの背や側面を使っても構いません。
- アイスクリーム、ソルベ: 溶けやすいので、溶ける前にいただくのが良いですが、急いでかきこむような印象は避けます。スプーンで静かにすくいます。
- フルーツ: 提供方法によりますが、皮や種がある場合は、カトラリーを使って丁寧に処理します。指を使う必要がある場合(ブドウなど)は、食後にフィンガーボウルが提供されることがあります。
- チーズ: クラッカーやパンと共に提供されることが多いです。ナイフで適量を取り分け、クラッカーなどに乗せていただきます。数種類のチーズがある場合は、好みに応じて選びますが、全てを大量に取るのは避けるのが無難です。
シチュエーション別アドバイス
- 苦手なデザートが出た場合: 無理に完食する必要はありません。一口だけいただくか、丁寧に「少し苦手なものでして、申し訳ありません」のように伝えるのが良いでしょう。ただし、ホストが強く勧めてくる場合は、感謝を伝えて少量いただく配慮も時には必要です。
- 食べ終わった後のカトラリー: 食事を終えた合図として、カトラリーを皿の上に揃えて置きます。国や地域、お店のスタイルによって置く位置の慣習は異なりますが、一般的には皿の右側にまとめて置くか、時計の4時の方向(柄が右下に来るように)に置くと「食事が終わりました」という意思表示になります。
まとめ
デザートはコースの締めくくりであり、食後の会話を和やかにする役割もあります。デザートの基本マナーを知っておくことで、最後の瞬間まで自信を持って会食に臨むことができます。難しいルールに囚われすぎる必要はありませんが、ここでご紹介した要点を押さえておけば、海外でのビジネスシーンにおいてスマートな立ち振る舞いができるでしょう。